自然な家族写真を
大切にしている理由
Q. 笑顔じゃなくてもいい家族写真って、どういうこと?
——笑顔を否定しているわけではありません。笑顔だけを「正解」にしない、という考え方です。
なぜ、笑顔だけを撮らないのか
家族写真というと、全員がカメラのほうを向いて、きれいに笑っている一枚を思い浮かべる方が多いと思います。そういう写真ももちろん撮ります。でも、それだけを目指してはいません。
笑顔を無理につくると、笑顔の形をした緊張した顔になります。それよりも、遊んでいるときにこぼれた笑い、家族と話している途中の表情、ふとした瞬間の顔のほうが、その人らしさが出ます。
遊んでいる時間も、写真になります
撮影の合間、子どもが飽きて遊び出す時間があります。その遊んでいる時間こそ、その子がいちばんその子らしくいる時間だったりします。
ポーズを決めた写真の合間に差し込まれる、力の抜けた一枚。そういう写真のほうが、あとで見返したときに記憶がよみがえります。
ふざけた瞬間も、大切な記録です
家族全員がまじめな顔で並ぶ必要はありません。誰かがふざけて、誰かがそれに応えて、家族全員が同時に笑ってしまう。そういう瞬間のほうが、「その家族らしさ」を伝えます。
その日の家族の記録です。
撮影中に子どもが泣いてしまうことは、珍しくありません。それを撮影の失敗だとは考えていません。人見知りで泣いてしまうのも、疲れて機嫌が悪くなるのも、その時期のその子にしか見せない姿だからです。
その時の家族にしか、撮れない瞬間があります
子どもは、あっという間に大きくなります。今日のこの表情、今日のこの体の大きさ、今日のこの関係性は、来年にはもう戻ってきません。
だからこそ、「きれいに撮れた一枚」よりも、「今しか撮れない一枚」を優先します。何年後かにこの写真を見返したとき、「そうそう、こんな感じだった」と思い出せることのほうが、ずっと価値があると思っています。
撮れない瞬間があります。